2021/01/08(金)NHKにて「常田大希 破壊と構築」が放送されました。
番組内容
若者たちの熱狂的な支持を集める音楽家・常田大希。その創作現場に3か月にわたって密着し、音楽に向き合う姿を追った。そのスタイルは、徹底した「破壊と構築」。理想の音を求めて試行錯誤を繰り返し、一切の妥協はしない。そんな彼が、音楽プロジェクトmillennium paradeを率いて、ある新曲の制作にあたった。オーケストラと現代音楽を融合させる新たな挑戦。そこに込められた思いとは…。
NHK公式サイトより
ナレーションは浅野忠信氏。
浅野さんは息子さんと一緒に行ったKing Gnuのライブですっかりファンになりました。好きな曲は「Vinyl」。
(ちなみに息子さん(himi)は「millennium parade」の「Fly with me」でボーカルを担当しています)
この番組では昨年の9/14から3か月に及ぶ完全密着で、普段なかなか見ることのできない日常の常田氏が映し出されています。
楽曲制作
King Gnuの新曲
『千両役者』
10以上の楽器をくみ上げて音を作ります。クラッシックの良さを大胆に取り入れていく手法。
まだ歌詞が完成していないままのレコーディング。
「「生への渇望」と「生きるきらめき」みたいなテーマですかね」(照れ笑い)
「「生きるための抗体を頂戴」(という歌詞)早く抗体を作ってくれないと俺らも大変なんで 科学者の人たち頑張ってほしいですね 切実な歌詞ですね」
millennium parade
江崎文武さん(WONK)と新井和輝さん(King Gnu)のいるスタジオでの新井さんの演奏風景。
【常田さんからああしろこうしろという感じではない?】
江崎「大希はちゃんと最終判断的なとこは自分で握ってるけどそれぞれのプレイヤーの良さを引き出すタイプの作り手かな」
新井「特に今のこのセクションなんかその極みですね、他の現場でこんなベース弾くことはまずない」
常田「そういう意味じゃ(millennium paradeは)ミュージシャン勢が本当に羽ばたけるプロジェクト」
江崎「攻めの表現をやれる場所って感じだよね」
「私たちが1000歳になってたらくらいの感覚で その時に生きている人に 今こういうことを考えてます みたいな感じの歌詞」(millennium parade「2992」作詞・ボーカル:ermhoi(エルムホイ))
「2992」が収録されたmillennium paradeのCD「millennium parade」はこちらから ↓ ↓ ↓
原点となった場所
7年間祖母と二人で暮らした家(祖母はすでに他界 3年前から空き家になっている)。
「ばーちゃん絵描きだったんで 服とか作ってたすげえ変わったばーちゃん」
本人が「初めて見た」というアルバムの両親の結婚式の写真に祖母も映っていました。
両親がピアノ弾きで音楽が自然にあった環境で育った常田氏。
音楽を突き詰めて学ぼうと藝大に進学し小澤征爾のオーケストラにも参加しました。
そこが大きな転機となります。
「そこでの感動っていうのは今でも痛烈に残っていますね ホールの鳴り お客さんの感じ 指揮者の表情 鳴っている音ていうものが 自分の美しいと思う基準の幹になっている感じありますね」
19歳の時に作ったデモ音源が残っていました。
当時のレコード会社の担当者は
「牙をむいているサウンドだなと思った 純粋な10代最後の叫び でもその才能をどうすればビジネスになるかひもときがやっぱり難しくて…」
ここで流れる当時暮らしていた部屋での手作りのMV(「ロウラヴ」)は必見です!
夢のひとつ
2020年一つの夢に向かっていました。
それはオーケストラと現代の音楽を融合させる楽曲制作。
millennium paradeの「DURA」を一から作り直すという作業。
「美しいものも汚いものも全部いれたい それが人生だし 土臭くもあり美しくもあるモノになったらいいですね」
作業風景が映し出されます。
イントロのピアノアレンジから開始して次々と楽器を手にして演奏。
PERIMETRON(ペリメトロン)
ペリメトロンとは常田氏率いるクリエイティブ集団。
King GnuのMVはすべて手掛けています。
最近ではMr.Childrenのアルバム「SOUNDTRACKS」のアートワークを担当し話題になりましたね。
メンバーのOSRINとの会話。
常田「King Gnuの最初のころなんてガストで編集してたからね」
OSRIN「朝5時までいって終わらなくてその後ガストが閉まってその近くの満喫で…」
常田「そうそう地獄だよね」
OSRIN「で、ガストまた戻るっていう」
常田「ガストが開いたらね それ考えたらねぇすげー俺たち頑張ってきたな~って」
OSRIN「俺たちがんばったよ」
「2992」
King Gnuのレコーディング、ツアーと並行して寝る間も惜しんで作業した楽曲「2992」はこちら!
(NHKスペシャル「2030未来への分岐点」テーマ音楽)
再放送と見逃し配信
再放送1/13(水)午前1:19〜
見逃してしまったらU-NEXTのNHKオンデマンドで観ることができます。
番組内語録
「今までをどう変えていくかという魅力を芸術に感じていたので破壊と構築を繰り返していく感じ」
「クリエイティブ暴走族みたいなもんですよ」(綾野剛)
(常田氏を「優しいよ」という綾野さんに)「優しいことを売りにはしたくない(笑)」
「「DURA」…あれ「2992」ってタイトルに変わったんですけど 1992年生まれがmillenniumparadeしてったら1000年後だから「2992」2992年に残ってたらおもしろいっすよね その作品が…頑張らないと」
「いろんな人たちがいていろんな価値観があってというものを肯定できる(作品)というか」
「一回きれいなものが出来上がったから壊しださないと」
「音楽の歴史とすごい向き合って 楽器と向き合って なんでこんなに世の中に必要とされてないんだっていう…やっぱアーティストとしてのプライドもあるから そこ(音楽業界)にウケるものがアーティストとして優れていると思ったことは一度もないし やっぱりちゃんと音楽と…には嘘はつけないと思って生きてるわけですよ だからこそ勝ち取らなきゃいけないものがあるというか評価されないといけないものがある」
「(小澤征爾のオーケストラに参加した時の)そこでの感動っていうのは今でも痛烈に残っていますね ホールの鳴り お客さんの感じ 指揮者の表情 鳴っている音ていうものが 自分の美しいと思う基準の幹になっている感じありますね」
「美しいものも汚いものも全部いれたい それが人生だし 土臭くもあり美しくもあるモノになったらいいですね」
まとめ
その熱量と能力にまず驚きました。
いや、才能があることはわかっていたつもりなんですけれど、あらためて痛感。
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これ少し前の投稿なんですが、ファンにはたまらない一言ですよね。
インスタライブでもふとした一言が優しさや人間味ある温かさを感じさせます。
メンバーとの会話が聞けるだけでも楽しいですよね。
常田氏に対して「無口で厳つい」印象を持っている方がいたらぜひこの番組をご覧いただきたいです。
音楽に対する熱さと人としての優しさ満載です。
今後の活躍にますます期待!目が離せません!